ますます強まっていく企業へのESGへの圧力
(*)PRI責任投資原則に署名する機関数(金融機関や投資家など)が年々増えてきています。(202年約3千社) *PRI:(Principles for Responsible Investment)
この原則は、投資を通じて環境問題(Environment)や社会問題(Social)、企業統治(Governance)について責任を全うする際に必要な6つの原則が示されています。
これまでの企業のESG関連に関する情報開示のツールについては、以下のような変遷が見て取れます。いずれも非財務系の報告書になります。
【環境報告書】
企業の環境問題への取り組みや事業活動に伴い発生させた環境負荷などについて、投資家や消費者、地域住民などに対して公表する年次報告書のこと。環境対策を〝スローガン”ではなく実際の活動報告として公表することで、企業全体の環境対策を含めた社会的意識を高めることが目的。具体例・「環境保全に対応した経営方針」「工場毎廃棄物・騒音の発生状況や対応策」「二酸化炭素や化学物質の利用量削減計画」など
【CSR報告書】
企業のCSRの考え方や具体的な活動について、ステークホルダーに情報開示するためのツール。会社の経営理念や方針に基づいたESG(環境・社会・ガバナンス)活動の目標の設定、実績をふまえて次年度の具体的なアクションを起こす仕組みが根付いていることを報告することが目的。環境報告書との違いは、企業の社会的責任について言及している点。
【統合報告書】
上記2つが非財務情報であるとすると、統合報告書は、これらに、財務情報(売上や利益、資産など)を同時に開示し、また、非財務情報の中でも、企業理念・ビジョン、ビジネスモデル・技術・ブランド、人材育成、ガバナンス観点、CSR、SDGsなどの取り組み)を取りまとめた統合的な報告書のこと。
【サスティナビリティ報告書】
“持続可能な社会の実現に向け、企業がどのような取り組みをしているかを開示する報告書のこと。 基本的には、*1)SASBスタンダード、*2)GRIスタンダードなどガイドラインに沿って情報開示を行うが、内容や構成は企業によって様々である。気象関連財務情報開示タスクフォース (TCFD) の提言に基づいて気候変動に関する情報を開示する場合もある。
*1)SASBスタンダード 米国のサステナビリティ会計基準審議会(Sustainability Accounting Standards Board)が2018年に公開した非財務情報公開の標準化に向けた基準
*2)GRIスタンダード 「サステナビリティ」という抽象的な概念を、非財務情報開示の義務化や全世界でのESG投資の動きを背景に具体的な指標として可視化したもの。GRI(Global ReportingInitiative)は、UNEP(国連環境計画)の公認団体で、サステナビリティに関する国際基準の策定を使命とする非営利団体
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